無限井戸型ポテンシャル(軸対称型)
ここでは、量子力学で必ず出題される、「無限井戸型ポテンシャル」を考えた時のシュレディンガー方程式の解を求める問題で、特にそのポテンシャルV(x)がx=0に対して軸対称(左右対称)な時の解法について解説しているサイトを紹介しています。
例えば
V(x)=0(|x|≤a)
V(x)=∞(|x|>a)
とか
V(x)=0(-L/2≤x≤L/2)
V(x)=∞(x<-L/2,L/2<x)
と書かれますね。このxの範囲が"0≤x≤L"の場合とでは解法が少し異なり、ここをレポート課題や試験で突かれるものです。では、その部分を解説してくれているサイトを見ていきましょう。
解説サイト一覧
物理のかぎしっぽ
前半部分ではΨの変数分離(xとt)の話なので、今回はスルーしても大丈夫かと思います。重要なのはページ中盤からの「定常状態のシュレディンガー方程式」「境界条件」「規格化条件」「エネルギー固有値」の章です。章ごとに順を追って方程式の解を求めていっていて、計算過程も比較的丁寧に記載されています。
http://hooktail.sub.jp/quantum/squarewell-inf/
九州工業大学資料(PDFファイル)
講義資料です。境界条件や規格化条件から方程式の解を導く過程を丁寧に解説しています。場合分けのところが簡単でわかりすくていいと思います。
発展的なところになりますが
・座標の空間反転に対する、波動関数の偶奇性
・波動関数(固有関数)の規格直交性
・演算子(ハミルトニアン、位置演算子、運動量演算子)の期待値と標準偏差
・不確定性関係
についても言及があります。レポートで出題されていれば、ぜひ参考にしてください。
http://rokamoto.sakura.ne.jp/education/quantum/quantum-1dim150512A.pdf#page=15
同大学の演習問題です。解答もついています。内容は
・シュレディンガー方程式を記す
・ポテンシャルが無限大の領域での波動関数がどうなるか言葉で記述する
・シュレディンガー方程式を解き、n番目のエネルギー固有値Enを求める。
・エネルギー固有値Enに対応する規格化された固有状態関数Ψn(x)を求める。
です。解答も答えだけでなく手順も載っている(レポートにはこういった導出過程は必須ですよ!)ので、とてもおすすめです。
http://rokamoto.sakura.ne.jp/education/quantum/potential-infinite-1a.pdf
以上になります。イメージしずらくて難しい量子力学ですが、問題の解法は必ずあるので、暗記とは言わないですが流れをしっかりつかむことが重要になってきます。頑張りましょう!!
キーワード
無限井戸型ポテンシャル
軸対称
規格化条件
エネルギー固有値